Experience

松下 由奈
名前 松下 由奈
滞在都市 カナダ サスカチュワン州
期間 2014年4月から2015年3月まで
学校 St.Joseph High School(学区:Greater Saskatoon Catholic Schools)

なぜ高校に留学しようと思いましたか?その国を選んだきっかけはありますか?

中学1年の夏休みに参加したカナダでの2週間の語学留学をきっかけに、長期留学に強い憧れを持ち始めた。その後、留学プログラムを実施する地元の高校に入学し、高校2年次の1年間をカナダで過ごした。
留学先国については規定があり自ら希望を出したわけではないが、カナダ出身の知人から、現地の治安の良さや大らかな国民性について話を聞き、以前から興味はもっていた。また、自分自身も実際に一度カナダを訪れ、その国に魅力を感じていたため、最終的に留学を決心した。

留学される前、一番不安だったことは何ですか?

ホストファミリーとの相性や、良好な関係を保っていけるかどうかが不安だった。

日本では英語の勉強はされていましたか?留学にあたり、英語力の証明(英検等)はお持ちでしたか?

もともと英語が好きで幼少期から中学時代までは英語教室に通っていたが、高校入学後から留学直前は学校の英語の授業のみで、外部の英語スクール等には一切通っていない。英検は留学前の時点で準2級を所持していた。

学校について

どちらの学区/学校に通われていますか?なぜここを選びましたか?

St.Joseph High School

留学先はどんな街ですか?

サスカチュワン州サスカトゥーン
必要最低限の交通機関や日常に支障のない程度の生活環境ではあるが、バンクーバーやトロントなどの都会とは全く様子が異なり、遊ぶ場所は限られている。一方で、田舎ならではの人の温もりや、友達作りにはもってこいの地域主催の活気あふれるイベント、素朴で美しい自然の風景など、都会では味わうことのできない魅力も数えればきりがない。

高校では、どのような授業を取っていますか?ユニークな授業や印象に残ったものはありましたか?

座学の授業では 数学、化学、歴史、英語(日本でいう国語の授業)、その他は料理、アート、フォトショップ、体育、音楽の授業を各科目につき半年間ずつ取った。ディスカッションやオープンな対話を通した授業形式が一般的で、座学と言いつつも常に自分から発信する姿勢が求められる。写真や料理など、より活動的でクラスメイトとの直接の交流機会が多い授業などは、友達作りには最高の機会だと感じた。

英語の授業は取りましたか?

いわゆる英語の授業(英語を母国語としない外国人が英語を勉強するための授業)は一切取っていない。ただし、留学生を含め英語を第2・3言語とする生徒のための補助的な授業も任意で参加することが可能で、自分もよく利用していた。

先生はどのような方が多いですか?

もちろん個人の性格によってかなり違いはあるが、留学生の対応に慣れており非常に面倒見の良い人もいれば、評価基準も含めかなり厳しい場合もある。どちらにせよ、自分から積極的にアプローチすれば喜んでサポートしてくれる先生は多いように感じた。

クラスについて教えてください。(人数、国籍、雰囲気など)

ひとクラスの人数は多くて20名前後で基本少なめ、アジアやフィリピン国籍が全体の3分の1程度を占めていた。座学の授業であっても常に先生と生徒の会話が活発で、発言が求められる機会も多い。ちなみに、日本と違い、授業中居眠りしている生徒は滅多にいない。

現地の友達や外国人の友達はできましたか?

現地の友達はもちろん、スペインやフランス、中国など他の国からの留学生との交流もあり、留学を通して友達の幅はかなり広がった。

学校の設備はいかがですか?(図書室、カフェテリアなど)

図書室やカフェテリアは清潔感があり通常利用する分にもほぼ支障はないが、生徒数に対しそれら施設の規模は控え目だったように感じる。読書好きな自分にとっては学校内の図書館では物足りず、地域の公立図書館も兼用していた。

平日の1日のスケジュールはどんな感じですか?

6:30 起床
7:30 バス
8:00~15:00 授業
18:00 夕食
19:00~21:00 自由・宿題
22:00 シャワー
23:00 就寝

宿題はありますか?

宿題の量や頻度は先生によって大きく異なる。「少量の宿題を毎日」の場合もあれば「ある程度の分量のレポートを隔週」、もしくはその両方など、様々である。自分の通っていた高校は、宿題量が少ない分、学期末の成績評価の基準が厳しい先生が大半だったため、それらも考慮したうえで授業選択をする生徒も多かった。

日本の高校と違うなと感じたところはありますか?(カリキュラム、授業、先生、施設設備など)

印象的だったのは、授業の雰囲気や進行方法の違い。基本的に授業中は板書よりもディスカッション中心で、先生のみが一人で喋る時間自体はほとんどない。

現地での生活について

現地ではどのような滞在方法を取られましたか?(寮、ホームステイなど)

ホームステイ

ホームステイ先はどんなご家庭ですか?

母子家庭(ホストブラザーは当時10歳)

ホームステイ先の食事はいかがですか?

もともと自分自身好き嫌いがほとんどなく、ホストマザーも比較的健康志向の食生活を好む人だったため、食生活の面で困ることは特になかった。

学校まではどのように通学していますか?

公共バス

ホームステイ先周辺の治安はいかがですか?

日中であれば一人で出歩くことに関しても問題ないレベルの治安ではあるが、夜間に限らず細い路地や人通りが極端に少ない場所は避けるよう普段から意識していた。

ホームステイをしてみて、日本の家庭と違うなと感じたところはありますか?

夕食後に一緒に映画を観たり、休日は友人や祖父母を招いてBBQを楽しんだりなど、家族団らんの時間も大切にしつつ、知人や友人を集めて比較的大人数で食事などを楽しむ傾向が日本よりも強い印象を受けた。

ホームステイ

ホームステイ先で滞在するに当たり、気を付けていることはありますか?

ホストマザーと話す機会を増やすため、特に用がなくても台所やリビングに居てできるだけ自室に籠らないようにした。

現地でお金はどのように管理していますか?(銀行口座やキャッシュパスポートなど)

基本はクレジットカード、現金が必要な時はキャッシュカードを使用していた。

携帯電話やパソコンは持って行きましたか?現地での使用頻度やあると便利だと思う点を教えてください。

携帯は現地調達、パソコンは日本から私物を持参した。携帯はホストマザーや友達との連絡用として使用し、パソコンは宿題のレポート作成や調べものをするにあたり必要不可欠だった。

週末はどのように過ごされていますか?

週末は、ホストファミリーと一緒に過ごすことが多かった。休日の朝は基本遅めで、ブランチをとってから庭でBBQをしたり祖父母の家に遊びにいったり、食品の買出しをしたりなどが定番だった。

週末

トラブルについて

現地で何かトラブルに遭遇しましたか?

通学に使用していた公共バスがストライキを起こし、約2か月間全く利用できなくなったことはあまりにも予想外で対応に苦労した。

その時、どのように対応しましたか?

片道1時間半を徒歩で通学した。頼めるときはホストマザーや友人に車で送り迎えをお願いした。

普段からトラブルに対して何か心がけていたことはありますか?

事故や盗難など事前の対策が可能なものに関しては、夜間の単独行動を控えたり私物は常に肌身離さないなど、基本的なことを日ごろから癖付けていた。

総括

留学で得たものはありましたか?留学を通して、自分で変わったなと思うことはありますか?

留学を通し、日本の当たり前は世界の非常識であることを改めて肌で実感できたことは自分にとって大変貴重な体験となった。留学後は以前に比べ、積極的な言語化や、精神面でオープンでいることを心掛けるようになった。

留学中、一番楽しかったことは何ですか?

ハロウィンの日に仮装して「Trick or Treat !」と叫びながら近所の家を友達と回ったこと。両手で抱えきれないほどのチョコレートやキャンディーをホストブラザーに見せびらかすのが楽しみで、ワクワクしながら家に帰ったのを今でも覚えている。

ハロウィン

留学中、つらかったことは何ですか?

なによりいちばん辛かったのは、真冬の、寒過ぎて眠れない夜。ブランケットを何重にも体に巻きつけて、マフラーと手袋をして何とか乗り切った。

これからの将来の夢や進路を教えてください。

将来的には、大学にて専攻していた心理学の知識や留学経験を生かす仕事がしたいと思っている。現時点では留学関連の仕事に関心があり、留学カウンセラーをひとつの目標として目指している。

雪

これから高校留学をする方へアドバイスをお願いします。

  • ひとりになりたい時間も当然あるとは思うが、可能な限りひとと接する機会を増やす工夫を常にしてみてほしい。
  • 授業が自由選択の場合は、座学系のみでなく、美術や音楽、料理なども選ぶと、クラスメイトとの交流機会が更に増えるので推奨したい。
  • 留学中に現地での生活を満喫するためにも、留学前にある程度帰国後の計画を立てておくと精神的にも余計な心配や不安が減るので是非やってみてほしい。


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