滞在先の選び方

留学中の滞在先は留学生活において学校で過ごす時間と同じように重要です。寝泊りや食事、学校外の時間を過ごす場所への満足度はそのまま留学そのものへの充実度へと繋がります。中学・高校留学の場合は学生が未成年者のため、現地で一人暮らしやルームシェアを基本的にすることができません。そのためホームステイか寮に滞在することになります。それぞれに魅力や注意すべき点がありますので、しっかりと特徴を理解し、自分にあった滞在方法を選ぶようにしましょう。

ホームステイ

「家族の一員」として留学先の文化や習慣をより深く学ぶ

ホームステイは現地に住むホストファミリーと一緒に暮らす滞在方法で、その国の人々がどのように生活を送っているのかを日々の暮らしの中で体験し、文化や習慣をより深く学ぶことができます。ホストファミリーは留学生にとって最も身近な存在で、部屋や食事を提供してくれたり、生活のサポートを行ってくれます。学生を家族のように気にかけてくれるため、シャイな方でも現地の生活に溶け込むことができるでしょう。また週末などの休みを利用して一緒に買い物やシーズン毎のイベントへ出かけたりと「家族の一員」としての体験ができるのがホームステイの魅力です。

※交換留学の場合、基本的に滞在先は交換留学を運営する団体によって手配されるホームステイのみとなります。この場合ホストファミリーはボランティアなので滞在費はかかりません。

ホームステイのメリット

現地に「家族」がいる安心感

未成年の留学生にとって、ホストファミリーは現地の保護者です。
学校での勉強や友人関係などで悩んだ時も良き相談相手になってくれるでしょう。
頼れる大人がそばにいてくれることで安心して日々の生活を送ることができます。

滞在する国の文化や習慣をより深く体験できる

どの国や地域に行っても、その土地ならではの文化や習慣があり、はじめは戸惑ってしまうこともあるかもしれません。しかし、若い時期は物事に対する捉え方が柔軟で、違いを理解し受け入れやすい時期です。ホームステイでは安全な環境の中でこの訓練を積むことができ、さらにこの異文化を受け入れた先には新しい発見や体験が待っていることでしょう。

学校とは違った場所で学ぶ英語

日本語でもそうですが、大人と子供では言葉遣いが少し違います。もちろん学校の友人と話す中で英語を使うことに慣れていくのですが、大人が使う表現にも日常的に触れられるのはホームステイのメリットの1つです。

ホームステイの注意点

文化の違いに戸惑うことがある

はじめは慣れない環境でホストファミリーに生活リズムを合わせたり、食事の変化などに戸惑ってしまうことがあるかもしれません。食事の量や、どうしても食べられないものなどは自分の言葉でホストファミリーに相談してみましょう。自分の意見をはっきりと表現する文化は日本とは違うため遠慮してしまいますが、これも勉強の1つと捉えて取り組んでみましょう。

学校まで通学する必要がある

ホームステイ先から学校まではスクールバスや公共交通機関を使って通学することになります。学校に隣接している寮からの登校と比べると不便に感じてしまうこともあるかもしれません。

学生寮

同年代の友人たちとの絆を深める

寮での滞在を希望される場合は、学校に付属する寄宿舎に滞在することになります。寮のある学校はボーディングスクールと呼ばれますが、全寮制（全校生が寮に滞在）や通学制も認めている学校など様々なタイプがあります。寮では現地の学生だけではなく、世界中から集まった留学生たちと文化交流をする機会も多くなります。学校での時間を過ごす仲間たちと寝食も共にし、勉強や人間関係で悩んだ時も友人たちと助け合いながら乗り越えることで友情を深めることができるでしょう。

学生寮のメリット

自立心や協調性を育むことができる

ホームステイではホストファミリーが生活のサポートをしてくれますが、寮では自分のことは自分で行う必要があります。始めは大変に感じるかもしれませんが、その環境が自立心を育て、友人たちとの助け合いの中では協調性も身に付けることができます。

規則正しい生活を送ることができる

寮では起床や食事、消灯の時間が決まっており、スケジュールに従って日々の生活を送ることで規則正しい生活リズムが身につきます。

安心の通学

寮は基本的に学校に併設、あるいは学校の近くに位置しているため、通学に公共交通機関を使う必要がありません。渡航してすぐは海外に慣れていないため、電車やバスなどを使わないで安全に登校できるのは寮滞在の魅力の1つです。

学生寮の注意点

留学先の選択肢が限られてしまう

寮での滞在を希望する場合は寄宿舎を持つ学校の中から留学先を選ぶことになるため、選べる学校が限られてしまいます。そのためプログラムや共学・男女別学など他のご希望に沿うことが難しくなる可能性もあります。

同級生の英語に慣れるまで時間がかかり、不安になることがある

渡航後、英語に慣れないうちは同級生のネイティブスピーカーたちの英語での会話に入ることに抵抗を感じてしまうかもしれません。この壁は留学生であれば誰でも経験するものですが、少しずつ溶け込んでいきましょう。

プライベートな空間を持ちにくい

寮では基本的に相部屋で過ごすことになります。そのため、プライベートな空間を持つことが難しく、人によっては窮屈さを感じてしまうかもしれません。